文部科学省「令和5年度 学習者用デジタル教科書の効果・影響等に関する実証研究事業」 後編

文部科学省のサイトで公開されている「令和5年度 学習者用デジタル教科書の効果・影響等に関する実証研究事業」のページを読みました。ページにアクセスしてみると、「成果報告書」と「事例集・事例動画」の2つのパートに分かれています。

「成果報告書」のパートについては、さまざまな教科書会社による学習者用デジタル教科書の導入についての知見や授業でどのように活用してきたかということを読むことができます。

前編では、もう一方の「事例集・事例動画」のパートから、資料としてまとまっている「令和5年度「主体的・対話的で深い学びの充実に資するデジタル教科書をはじめとするICT機器等を活用した効果的な指導に関する実証事業」実践事例集(概要版)」を紹介しましたが、今回は「令和5年度「学習者用デジタル教科書の効果・影響等に関する実証研究事業」事例動画」を紹介したいと思います。

リンクをクリックすると開くのは文部科学省のYouTubeチャンネル内にある再生リストです。2024年7月18日現在、「学習者用デジタル教科書を活用した実践事例(小学校:外国語)」「学習者用デジタル教科書を活用した実践事例(中学校:数学)」「学習者用デジタル教科書とICT端末で楽しく・多様な学び!(小学生の活用法)」「主体的・対話的で深い学びを支える学習者用デジタル教科書・ICT(中学生の活用法)」の4本がアップされています。

すべて6分~8分くらいの短い動画です。事例集のなかで紹介されていた小学校・中学校の授業の様子を動画で見ることができます。動画で実際に児童生徒がどんなふうに授業のなかで学習者用デジタル教科書をはじめとするICT機器を使っているのかがわかりやすくまとまっています。百聞は一見にしかず、という言葉の通り、先生方であれば児童生徒たちの学んでいる様子を見て動画越しでもいろいろと見とれることもあるのではないかと思います。

こうした動画は短時間で見られるので、教育委員会内や校内でURLを共有することで、たくさんの先生方に見てもらえるように働きかけるといいように思います。動画で授業の様子を見てから、実践事例集を開いて授業改善のねらいや使っている機能を詳細に読むことで、より理解を深めることもできますし、学習者用デジタル教科書をはじめとするICT機器の活用による授業改善が進んでいくと思います。

【レポート執筆】
フューチャーインスティテュート株式会社 / 教育ICTリサーチ 為田裕行